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IPアドレスの割り振りについて 2. 割り振りを受けるのに必要な条件 3. 割り振られるアドレス空間 3.1 新たにアドレス空間の割り振りを受ける場合 3.2 アドレス空間の追加を行う場合 4. 割り振りの範囲とその内容 5. IPアドレス割り当て管理業務の終了 6. IPアドレス割り当て管理業務終了後のアドレス空間の扱い 7. 費用について 8. 割り振りの申請手順について 8.1 割り振りを受ける条件の確認 8.2 割り振りの申請 9. 割り振りアドレス空間の返却 10. IPアドレス割り振り/返却申請を行う資格 11. 情報の公開について 12. 問い合わせ 1. IPアドレスの割り振りについて JPNICはIP指定事業者に対してアドレス空間を割り振ります。 IP指定事業者は、JPNICから委託されたIP割り当て管理業務として、自組 織に対して割り振られた空間を再分配し、ユーザに対して割り当てます。 JPNICが直接ユーザに対して割り当てを行うのではなく、IP指定事業者に 対してアドレス空間の割り振りを行う主な目的は以下の点です。 - 経路情報の集成(aggregation)に寄与する - 現在の32ビットのIPアドレス空間そのものの枯渇を遅らせる - IP指定事業者およびJPNIC双方の業務を円滑に行う JPNICのアドレス空間割り振り基準は、アドレス空間割り当て基準ととも に、以下の文書に定められています。 『JPNICにおけるアドレス空間管理ポリシ』 JPNICアドレス空間管理ポリシは、RFC2050で述べられている内容、およ びJPNICの上位レジストリであるAPNICを含む他レジストリで現在採用さ れている空間管理ポリシ等をもとに定められています。 ここで述べるポリシはあくまで現在のインターネットコミュニティによ り妥当とみなされているものであり、時代や情勢の変化によって、将来 変更が加えられる可能性があります。 『RFC2050 [INTERNET REGISTRY IP ALLOCATION GUIDELINES]』 『Policies for address space management in the Asia Pacific region』 2. 割り振りを受けるのに必要な条件 JPNICからIPアドレスの割り振りを受けるには、以下のa)およびb)に示す 条件を満たしている必要があります。 a) IPアドレス管理指定事業者である。 b) JPNICが定めるIPアドレス割り当てに関する事務的および技術的 な業務を遂行することができる。 さらに、上記a)およびb)を満たした上で、下記のc)またはd)いずれかの 条件を満たしている必要があります。 c) 申請IP指定事業者が主要な相互接続点に直接接続している。本文 書においては、主要な相互接続点とは、4つ以上の独立したプロ バイダが接続された、OSI 7階層参照モデルの第2層での接続を行 う中立な相互接続点であると定義されます。 d) 申請IP指定事業者がマルチホーム、すなわち、世界的なインター ネットに対して複数の接続を同時に行い、どれか一方をメインに するという使い方をしない場合。 すでにIPアドレスの割り振りを受けた上で、IPアドレス空間の追加割り 振りを受ける場合には、さらに次のe)およびf)に示す条件を満たしてい る必要があります。 e) 割り振りを受けた全アドレス空間の割り当て率が 80%以上である。 ここでいう割り当てとは、JPNICデータベースへの登録が完了し ているものを指す。 割り当て済アドレス空間 割り当て率 = ------------------------------ x 100 割り振りを受けた全アドレス空間 f) 過去の割り当てについて、割り当て基準を満たしていること。 特に、IP指定事業者自身のインフラネットワークに対する割り当 て状況については、JPNICは割り振り申請時に精査を行う。なお、 JPNICにおいて過去の割り当て状況を精査した結果、疑問が生じ た場合にはIP指定事業者に対して問い合わせを行う場合がありま す。 以上の条件を満たす場合は、JPNICに対して割り振り申請を行うことが可 能です。 また、JPNICから委託される業務には、手数料徴収業務も含まれます。こ のため、以下の条件を満たす必要があります。 g) 割り振りを受ける場合には、[JPNIC会員情報](指定事業者情報)の q. [経理連絡窓口] K. [経理担当者] が登録されていること。 これらの項目が登録されていない場合は、割り振りを行うことができま せん。 3. 割り振られるアドレス空間 JPNICは、適切な大きさのクラスレスなアドレス空間をIP指定事業者に割 り振ります。 3.1 新たにアドレス空間の割り振りを受ける場合 初めてアドレス空間の割り振りを受ける場合は、その大きさを/22としま す。 JPNICは、経路情報の集成性を考慮し、割り振りを行ったアドレス空間を 含めた/20のアドレス空間を、初期割り振りを受けたIP指定事業者用とし て、当面の間確保します。 確保された空間のうち、まだ割り振りを受けていない空間に関しては、 割り当てを行う事はできませんが、この/20の空間が確保されている間は、 この/20全体を経路情報として流すことが可能です。 3.2 アドレス空間の追加を行う場合 追加で割り振られるアドレス空間の大きさは、それ以降3ヵ月は新しいア ドレス空間が必要とならない大きさを目安とし、申請書の内容と過去の 申請・割り振り実績をもとにJPNICが判断します。 4. 割り振りの範囲とその内容 IP指定事業者に割り振られるアドレス空間は、JPNICから委託されたIP割 り当て管理業務を遂行するためのものです。このため、以下の点に留意 してください。 a) IP指定事業者はJPNICから委託されたIP割り当て管理業務を、他 者に再委託することはできない。つまり、割り振りを受けている IP指定事業者は、その割り振りを受けた空間全体の割り当てに関 して最終的責任をもつことになる。 b) 割り振られたアドレス空間から割り当てを行う場合は、JPNICの 定めるアドレス割り当て規則にもとづいて業務を行い、アドレス の効率的な利用と経路情報の集成がはかられるように努力しなけ ればならない。 c) JPNICのデータベースの登録はIP割り当て管理業務の一部である。 d) /24より小さなアドレス空間の割り当てを行った場合、逆引きの ためのネームサーバの設定/管理/運用を行う必要がある。 e) JPNICから割り振られたアドレス空間の割り当てに関する業務の 内容は、国際的な割り当て基準などの変更に伴って、随時変更 される可能性がある。 f) IP指定事業者と接続しているネットワークに対して割り当てを行 う。 g) IP指定事業者Aと割り当てを受けるものとの接続の中間に他のIP 指定事業者Bがいる場合は、割り当てはBが行わなければならない。 h) 複数の対外接続をもつようなネットワークに対するアドレスの割 り当ては、経路情報の集成を考慮し、当該ネットワークと割り当 て可能性のあるIP指定事業者同士の3者間で良く協議を行った上で、 割り当てを行わなければならない。 5. IPアドレス割り当て管理業務の終了 次のような場合、JPNICはIP割り当て管理業務を終了させることがありま す。 a) IP指定事業者から割り振りアドレス空間の返却申請があった場合 b) [2. 割り振りを受けるのに必要な条件]に示す条件を満たさなく なった場合 c) その他 JPNICが適当と認めた場合 6. IPアドレス割り当て管理業務終了後のアドレス空間の扱い IP割り当て管理業務終了後のアドレス空間は 原則としてJPNICに返却さ れるものとします。 IP割り当て管理業務終了後はいかなる理由であっても割り当てを行う事 はできません。また、このアドレス空間中の割り当て済みのアドレスの 扱いはJPNICに一任されます。 7. 費用について 割り振り申請に関連する作業については、費用は発生しません。 ただし、割り当てを行うにはIP指定事業者になる必要があり、そのための 諸費用は発生します。割り当てにはこの手数料徴収業務も含まれます。 JPNICはアドレス割り当て状況をもとにIP指定事業者に対し請求書を2ヵ月 毎に発行します。この件に関する詳細は、以下の文書を参照してください。 『IPアドレス管理指定事業者について』 8. 割り振りの申請手順について 8.1 割り振りを受ける条件の確認 [2. 割り振りを受けるのに必要な条件]に示す条件を満たしていることを 確認してください。 8.2 割り振りの申請 JPNICへの割り振り申請については、IPアドレス割り振り申請フォーム に必要事項を記述して、下記の電子メイルアドレスに送ってください。 電子メイル request@ip.nic.ad.jp JPNICではこのフォームに従って提出された申請に関して、 ・記入事項に不備がないこと ・IP指定事業者インフラのIPアドレス利用に関する情報を十分かつ 正確に記述していること を確認、精査します。この際不十分な点、不明な点がある場合、速やか にIP指定事業者に問い合わせます。 JPNICが必要に応じて問い合わせを行い、上述の2項目を満たしていると 判断された時点をもって審議申請が「正式に受理された」とし、同時に 申請者に対して受理された旨通知します。 以降、IP指定事業者が適切に割り当てIPアドレスの大きさを判断してい ることを確認した上で、速やかに審議結果をIP指定事業者に回答します。 申請書の不備等で審議開始が遅れますと割り振りの通知も遅れることに なります。十分確認を行った上で申請書を提出してください。また、審 議期間を考慮し、余裕を持って申請をしてください。APNICからJPNICへ のブロック割り当てが滞った場合などやむを得ない事由により、一時的 に割り当て作業が遅れることがあります。その場合、JPNICは申請者に、 状況を連絡します。 審議が承認され、割り振られる空間が決定されると、そのアドレス空間 およびそのIP指定事業者の新しいアサインメントウィンドウサイズを電 子メイルにて申請者に通知します。 9. 割り振りアドレス空間の返却 割り振りを受けたアドレス空間の全部あるいはその一部をJPNICに対して 返却する場合の申請については、IPアドレス割り振りブロック返却申請 フォームに必要事項を記述して、下記の電子メイルアドレスに送ってく ださい。 電子メイル request@ip.nic.ad.jp 返却されたアドレス空間中の割り当て済みのアドレスの扱いはJPNICに一 任されます。 10. IPアドレス割り振り/返却申請を行う資格 IPアドレス割り振り/返却申請は、割り振りを受ける/返却を行う指定 事業者の[JPNIC会員情報](指定事業者情報)のt.[DB登録]に登録されてい     る電子メイルアドレスから送られてきたものだけをJPNICはIPアドレス割     り振り/返却申請として受け付けます。 11. 情報の公開について JPNICは、共有資源であるIPアドレスに関する情報の一部は原則として公 開されます。割り振りを行ったアドレスブロックは、IP指定事業者の[会 員情報]に登録されます。 また、非公開情報の場合でも、JPNICが公開の必要があると判断したもの については予告無く公開することがあります。 公開される情報は、[JPNIC会員情報](指定事業者情報)から生成されます。     また、APNICデータベースも同様に公開されます。 12. 問い合わせ 手続きを進める上で、不明な点がある場合には、下記の電子メイルアド レスに送ってください。 電子メイル query@ip.nic.ad.jp 以上 *関連文書* 「IPアドレス管理指定事業者のIPアドレス割り振り/返却申請フォーム」 ( http://www.nic.ad.jp/jp/regist/ip/doc/ip-addr-alloc-form.html ) 「IPアドレス割り当て報告申請処理について(IPアドレス管理指定事業者ネットワーク用)」 ( http://www.nic.ad.jp/jp/regist/ip/doc/ip-addr-assign-infra-process.html ) 「IPアドレス割り当て報告申請処理について(ユーザネットワーク用)」 ( http://www.nic.ad.jp/jp/regist/ip/doc/ip-addr-assign-user-process.html ) 「JPNICにおけるアドレス空間管理ポリシ」 ( http://www.nic.ad.jp/jp/regist/ip/doc/ip-addr-ipv4policy.html ) 「RFC2050 [INTERNET REGISTRY IP ALLOCATION GUIDELINES]」 ( ftp://ftp.nic.ad.jp/rfc/rfc2050.txt ) 「Policies for address space management in the Asia Pacific region」 ( http://www.apnic.net/docs/add-manage-policy.html ) 「IPアドレス管理指定事業者について」 ( http://www.nic.ad.jp/jp/regist/ip/doc/ip-member.html )